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香嵐渓「巴橋」と「待月橋」

 前々回の三河湖のマップで、巴川は足助の地点で鋭角に向きを変えることが分かった。北向きから南へ曲がるところが香嵐渓である。この地方最大の紅葉の名所である。川の美しさも含めて、京都の嵐山・渡月橋に匹敵するのではと思う。
 国道153号・飯田街道は、かつて足助の市街地を通っていたが、現在は二つのトンネルをもつバイパスができたために、ずいぶんスムーズに通過できるようになった。しかし、春のカタクリと秋の紅葉のときは、追分まで車が並んでしまう。

香嵐渓マップ

 旧道が巴川を渡るのが「巴橋」である。5連の鉄筋コンクリート・アーチ橋で高欄もコンクリート製である。昭和12年(1937)の開通である。その先にある伊勢神トンネル(1960)はまだ「伊世賀美隧道」(1897)の時代であり、それに比較するとずいぶん斬新な設計であったのだろう。
 嵐山の「渡月橋」は亀山上皇の感想から名付けられた。香嵐渓の「待月橋」も同じような命名であろう。紅葉を観るためにも、紅葉を写すためにもなくてはならない橋である。紅葉の時期は大渋滞、駐車場にもなかなか入れない。お勧めは雨天である。車は少ないし、幻想的な景色が見られる。

香嵐渓G

季節通信204キウイ


◆清洲城◆

 桶狭間の戦いの前夜、・・・♪♪人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり♪♪・・・ 信長は「敦盛」を舞って清州城を出陣したという。(現在の清洲城には、桶狭間方面を睨む信長の銅像が立っている)

 清須市の五条川の畔には、平成元年に再建された立派な天守閣が建っている。しかし「桶狭間」の当時は(1560年)このような天守閣はなかったものと思われる(館や防御の堀などだったか?)。

 名古屋城の北西角に「清洲櫓」(重要文化財)と呼ばれる隅櫓が残っている。これは「清洲越し」(慶長15年=1610年)のときに、清州から移築した「小天守」だと言われている。「関ヶ原」(1600年)のころにはこのような天守閣があったのだろう。

清須城G

三河湖(羽布ダム)と香恋橋

 豊田・松平の東、三河山地の中央部に羽布ダム・三河湖はある。矢作川の支流・巴川を堰き止めたダムで、高さ約63m、堤頂の長さは約400mである。湖の面積は107ha、51km2の流域から2000万㎥の水を貯め込む。昭和37年に完成した。
 矢作川は水量豊かな川で、古くから人々に多大な恩恵を与えている。明治になると、明治用水や枝下用水が開かれ、発電所も次々に開発された。そうした中、昭和19年・20年の大干ばつで下流域の農業は大被害を被ってしまった。

三河湖G

 これを契機に、根本的な対策として巴川に農業用の利水ダムを造ることとなったのである。三河湖は県最大の灌漑用ダム湖であるが、周辺の自然環境が良好なので観光用としても重要である。キャンプ・魚釣り・ボート遊覧にも親しまれている。放流水を利用した「小水力」発電所も設置されている。
 行楽客の散策のため、ダムのすぐ下に吊り橋が架かっている。「香恋橋(かれんばし)」という。長さ46m・幅2.5mの人道橋、昭和40年の完成である。橋の麓に農家造りのレストランがある。お土産を買うこともできる。「羽布ダムカレー」という面白いランチがあった。揚げたてのコロッケもついて美味しかった。

三河湖マップ




◆桶狭間古戦場公園◆

 もう40年も前のことで、覚えている人も少ないと思うので記録に留めたい。「桶狭間古戦場跡」は豊明市にもあるが、名古屋市にもあって競合している。名古屋市では大高緑地の東側の、「桶狭間古戦場公園」という区画整理で整備した小さな公園になっている。

 このスケッチは、公園整備前の現地の状況を思い出して描いた。谷間の窪地に「祠」があり、「湧水(泉)」と「杜松(としょう)の枯れ木」があった。絵に描くのを忘れたが、何基もの石碑が立っていた。「泉」は水の勢いがあり、桶を入れるとクルクルと回ったという。「桶狭間」の語源である。この水で義元の首を洗ったと聞いた。「トショウ」はネズミサシのことで、義元のカブトを架けた。

 私はこの状況をそのまま残して公園にすべきと考えた。しかし、区画整理の盛土によりさらに深い窪地になってしまう。残念ながらこの地形は埋め立てられて、現代的な公園になってしまった。私の38年間の公園の仕事の中で、数少ない悔やむべき結果だと思っている。

桶狭間古戦場公園G

季節通信203ドングリ



新東名高速「豊田アローズブリッジ」

 ブログの取材などのために高速道路を走るとき、よくこの橋を渡る。名港のトリトン(2017・3・12)も巨大でシンボリックだが、この橋はさらにビッグなイメージである。停車するわけにはいかないので、フロントガラス越しに何回か写真を撮った。一度、地上から眺めてみたいと思っていた。
 下から見るとそのボリュームにびっくりする。特に橋脚の基部というか橋台というか、コンクリートの固まりはもの凄い。幅は50mを越えるものと思われる。主塔の高さは110m。橋長820m、幅員約45m、「波形ウェーブPC複合斜張橋」という。平成17年(2005)に完成している。

アローズマップ

 新東名高速道路が矢作川を越える地点に架かっている。完成時には、まだ伊勢湾岸道路と言っていた。愛知万博開幕直前の開通であり、自動車での来場を想定しての供用開始であった。その前年には、土木学会に認められて「田中賞・作品部門」を授与されている。
 「アローズ」というのは英語で「複数の矢」を意味する。矢作川の「矢」も意識しているのであろう。私はその形から、いつも「竪琴」を連想してしまう。現在のハープでなく、古典的な「ライアー・ハープ」である。鶴舞公園の奏楽堂の屋根飾りに使われているモニュメントに似ていると思う。

アローG
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ブログを始めるに当って

 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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