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四日市旧港港湾施設

 四日市港は、江戸時代から伊勢湾の代表的な港として栄えていた。明治になると東京との間に航路が開設されたが、次第に土砂が堆積して汽船の入港が困難になってきた。そこで、四日市の廻船問屋稲葉三右衛門は、私財を投じて港湾の整備を行ったのである。
 明治6年から17年にかけて、約4.6haを埋め立て、半円形防波堤に囲まれた水深2.4m、延長400mの埠頭をもつ港湾を完成したのである。

四日市港A

 その後、明治21年から2年続いた暴風雨により、大きな被害を受けたので同26年から27年にかけて修築が行われた。このときに築造されたのが全長199mの湾曲した 「潮吹き防波堤」 と全長77mの直線の防波堤である。施工は服部長七が行った。この港湾施設は、全国的にみても明治時代の姿をよく残し、我が国の築港技術の近代化課程をよく示すものとして、平成8年に国の重要文化財に指定された。

四日市港B

東山植物園の窯跡

 東山植物園大温室の東を左に折れると、それまでの洋風庭園が一変して和風の庭になる。まず也有園、奥池、その畔に 「合掌造りの家」 があり、その奥は 「日本庭園」 と呼ばれている。この辺りから谷間がだんだん狭くなってくる。順に沼・渓流・池・滝へと登っていき、山間部ならどこにでも見られるような自然風景が演出されている。
 その最上流の 「滝」 の隣に杉皮葺きの小屋が建っていて、その中に古い 「登り窯」 (穴釜) が横たわっている。これは、この庭園が整備された昭和47年に発見されたものである。

東山窯跡X DSC_0052

 鎌倉時代に築かれたというこの窯には、東山古窯跡群 H-101号窯 という名が付けられた。窯の周辺からは、皿や壷などの陶器 (須恵器など) が大量に出土して、今も大切に保管されている。焼き物を作るには、良質な粘土と燃料となる薪、そして水が必要であり、この地はそれを充分に満たしていたのである。

東山窯跡Y DSC_0054

 東山公園一帯は、猿投山山麓に広がる 「猿投山古窯群」 に連なっていて、多くの古窯が発掘されている。この地域で発生した窯業は、さらに良質な粘土を求めて、北は瀬戸へ、南は常滑へと発展していくのである。この遺跡で貴重なことは、窯の天井部分がわずかではあるが残っていたことである。写真で下方が焚き口、上方が煙出し口で、煙出し口近くに天井を見ることができる。

植物園マップ

東山動物園の恐竜像

 東山動植物園の正門を入り、古風な噴水塔を過ぎてしばらく進むと、右側に古代池がある。この池にはピンク色のフラミンゴが数十羽飼育されている。池のほとりにコンクリート造りの恐竜像が設置されている。イグアノドン、トリケラトプス、ブロントサウルスの3体である。これは、昭和13年 (1938) に、その前年に開園した動物園の一周年記念として造られたものである。

恐竜E

 他では見られない巨大な恐竜像は、子どもたちに大人気である。かつて、イグアノドンの尻尾から背中にかけて登って遊んだ経験をもつお父さん (お爺さん?)たちも多くいるという。
 70年以上経過した現在は、大地震による倒壊を懸念して、柵により立ち入りが禁止されている。今後の保存方法などを調査するため、今年1月、3Dレーザースキャナによる計測を行った。さらに今月10日には、一部に小さな穴を開けて、内視鏡による内部状況の調査が行われた。

恐竜立体図

恐竜マップ

3D(三次元)計測

 「3Dレーザースキャナ」 による新時代の測量技術である。従来の測量では、「トランシット」 や 「レベル」、「距離計」 などを使って、必要な箇所を1点1点計測していた。しかし、3D計測では、レーザーを使用して遠距離から、短時間に大量のデータを取得することができる。ちなみに、300mの範囲で、1秒間に最大5万点の点群データを記録する能力がある。
 さらに、パソコンでのデータ処理により、平面図はもとより縦・横断図、多方面から見た立体図などを作成することができる。レーザーによる遠隔作業であるので、交通量の多い道路面や災害時の土砂崩れ面などの計測においては、非常に有効な測量手段といえる。私の勤務する中部復建 (株) ではこの技術を2年前に導入し、現在、幅広い用途への活用を模索している。

3D計測の詳しい説明は、【こちら】をご覧ください。・・・

≪写真は東山動物園の恐竜像の測量風景 複雑な形状の計測に適している≫

恐竜G

測量の日

 今日、6月3日は 「測量の日」 である。昭和24年 (1949) 6月3日に 「測量法」 が公布されたことを記念して、満40年を経過した平成元年(1989)に制定された。
 測量とは、地球上のある地点の、位置を決めるための技術・作業である。我が国の基準となる点は、国土地理院により定められている。位置の基準となる 「三角点」 は全国に約10万か所、愛知県内に約1000か所、高さの基準となる 「水準点」 は、全国に2万か所、愛知県内には約2000か所が設置されている。

測量の日A

 名古屋市中区、名古屋城の南部一帯に立地する官庁街の一角に 「一等水準点」 が設置されている。国合同庁舎の玄関付近、植樹帯の中である。御影石の標柱の四方を玉石が防御する形になっている。
 この地点の標高は・・・13.6492m、緯度は・・・35度10分48秒、経度は・・・136度54分13秒である。

測量の日B

測量の日マップ

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ブログを始めるに当って

 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:「園長さんのガーデンライフ」
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