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閑話「古墳」その6(竪穴式住居)

 閑話の最後です。ちょっと脱線して私の古くからの持論を語らせてください。「竪穴式住居」という言葉についてです。・・・

 私が小学校低学年のとき先生から、「人は右を歩きます。車はどこを走るでしょう?」という問題が出ました。私は「真ん中」と書いてバッテンをもらいました。しかし納得がいかない。「だって、車はいつも真ん中を走っているじゃない。車が左で人が右だったら正面衝突をしちゃう」と思ったのです。田舎の狭い道路だったので、二車線などなく車は真ん中を走っていたのです。
 こんな頑固な子供だったので、中学ぐらいのときに「竪穴式住居」というのを習ってヘソを曲げた。「だって(また!)、横穴なら分かるけれど、縦の穴だったら雨にぬれるし水が溜まってしまう」と思ったのです。大人になって、竪穴式住居でも4本柱を立て、丸太を差し掛けて藁で葺くことを知りました。すると今度は、そのネーミングが気に入りません。「穴と言ってもわずかに窪ませるだけだし、何と言っても立派な屋根があるではないか。外から見れば立派な藁葺きの建物なのに穴とは?」と。

竪穴I

 もう一度、岩倉市史跡公園の2つの建物(2020・7・28に掲載)を見ていただきたい。片や「藁葺き入母屋造りの家」であり、片や「竪穴式住居」です。柱や壁(軸組)の上に「小屋組」が乗れば「建物」で、同じような「小屋組」なのに地面から直接立っていると「穴」というのはおかしいと思います。
 たぶん、理由は分かっています。「竪穴式住居」と命名したのは考古学者だからだと。彼らは発掘が専門です。住居跡を調べていると窪んだ住居跡が発見されたのです。鍾乳洞や岩屋に住んでいた人たちを「横穴式住居」と呼んでいたので、これは「竪穴」だと思ったのでしょう。腐って消えてしまった木材や藁は目に入らなかったのだと思います。(失礼!)

 しかし今は、考古学者だけでなく、建築家や民俗学者、生態学者なども古代住居を研究しています。そろそろ名前を変えて、「窪地式入母屋造り」とか「低床式」などという名を付けたらいかがでしょう。これなら「平地式」「高床式」とも一貫性があると思います。
 もう一度、「竪穴式住居」のイメージ図を見て下さい。赤い矢印の段差が「穴」に見えます?

竪穴K
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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