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尾張大橋と木曽川橋梁(近鉄・関西本線)

 東海道が木曽川を渡るのが「尾張大橋」である。長島を斜めに横断して、次に「伊勢大橋」を渡って伊勢の国に至る。昭和8年(1933)の開通。幅員7.5m、「下路ランガートラス鋼橋」という型式も伊勢大橋と同じである。13連で、全長879mである。
 橋の近くに「東海道」と記した石柱が立っている。側面には「明治廿五年四月一日」と刻まれている。古くは、京と関東を結ぶ道は「鎌倉街道」と呼ばれていた。江戸時代に五街道の一つとして東海道が整備された。明治になって国道になったが、明治25年は何かエポックの年なのだろうか?

尾張大橋G

 尾張大橋と並行して2本の鉄道橋が走っている。関西本線と近鉄名古屋線である。どちらも「木曽川橋梁」と呼ぶ。JRの方は三代目、昭和51年に完成した。延長854m、複線式の単純トラス橋である。近鉄線の方は、昭和34年9月26日に完成する。860mのワーレントラス橋である。
 ところが何とその竣工当日の夜に伊勢湾台風が来襲する。近鉄線は大きな被害を受けてしまった。近鉄はこの災害をきっかけに、それまで「狭軌」だった線路幅を広げて「標準軌化」することを決定した。この「木曽川橋梁」も復旧に合わせて線路幅を広げ、2か月後に供用開始された。

尾張大橋マップ


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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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