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火力発電所の煙突

 伊勢湾岸道路の潮見インターチェンジを降りると、そこは潮見埠頭である。この埠頭は昭和5年に、名古屋港では初めて 「危険物取扱区域」 として約30haを埋め立ててできた人工島である。昭和36年には210haに拡張され、石油など危険物用屋外貯蔵タンクが立地するエネルギー基地として完成する。
 この埋立地の5分の1、約43haは名古屋市内唯一の火力発電所になっている。「新名古屋火力発電所」 と呼ぶ。昭和34年に石炭火力として営業運転を開始し、昭和39年に6号機を完成した時点では、発電量125万KWに達して、東洋一の火力発電所となった。昭和47年には、燃料を石炭から石油に転換し、煙突も3本集合で紅白に塗装されたもの (高さ220m) に造り変えた。

発電所煙突マップ

 平成5年からは、燃料をLNG (液化天然ガス) に切り替えながら、6号機までの古い発電機を廃止・更新するリフレッシュ事業を開始する。新しい発電設備は、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた 「コンバインドサイクル発電」 という方式で、熱効率が良く、エネルギー資源の節約と環境への負荷を低減できる優れものである。平成10年には7号機が完成し、平成20年には8号機が稼動を始めて、現在では約700万KWの電力を供給している。
 最新の煙突は景観にも配慮し、あたかも高層ビルのようなイメージである。高さは150m。

発電所煙突F
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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