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紀伊長島の昇降式可動橋とループ橋

 三重県南部のこの地域はいわゆるリアス式海岸で、熊野灘に面して入り組んだ海岸線を見せている。紀伊長島は、深い入り江を利用した漁港として栄える町である。元々は北牟婁郡 (きたむろぐん) 紀伊長島町であったが、平成の大合併により今は紀北町の紀伊長島区に変っている。かつては小型貨物船や遠洋漁業の船をつくる造船所の町でもあった。
 江ノ浦湾の沿岸には漁師の家々が建ち並び、魚市が開かれ、また干物の店が軒を連ねている。この入り江を跨ぐのに、2本のユニークな橋が架かっている。奥の橋を 「江ノ浦橋」 という。湾奥の造船ドッグへの大型船航行のため、昇降式可動橋になっている。橋の長さは約85mで、その内の真ん中部分30mが可動する。橋の上に管理棟があり、通過を希望する船から声をかけると、管理人がスイッチを押すとのこと。なんとものどかな風景である。日に30~50回の利用があるという。新しい大橋が出来上がった時点で役割を終え撤去する方針であったが、地元の希望により歩行者・二輪車用の橋として命を長らえている。

ループ橋マップ

 「江ノ浦橋」 から少し離れた外海側に、新しい 「江ノ浦大橋」 がある。こちらは、やはり大型船航行のため、水面からかなり高いところに架けられている。そこから狭い岬へ橋を下ろすために、ループという方式を採用した。車は円を描いて橋の上から降りるのである。空から見ると、「α」 の形をしているので、「アルファ大橋」 との愛称もある。
 紀勢自動車道が南へと延伸を続けており、数年前に紀伊長島インターチェンジができたことにより、観光客などが増えている。美しい砂浜を使った海水浴場や魚釣りのできる突堤、世界遺産の熊野古道やまだ新しい古里温泉などの観光資源も豊富である。新鮮な魚介類も目玉のひとつである。

ループ橋B
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:「園長さんのガーデンライフ」
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