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向野橋
ささしまライブのすぐ西に、JR関西線・近鉄線・あおなみ線など多くの線路を跨ぐ人道橋が架かっている。「向野橋 (こうやばし)」 と呼ぶ。かつては車も走っていたが、老朽化のため平成14年からは自転車・歩行者専用となっている。型式は下路式曲弦プラットトラス (ピントラス) と下路式プレートガーダーの組み合わせである。橋長は119mと長いが、トラスの部分は約85mである。
このトラス部分の方は、もともと明治32年 (1899) に、京都鉄道により 「保津川橋梁」 として保津川に架けられたものである。米国A&Pロバート社が製造したもので、架橋当時は日本最長であったという。幾多の変遷があった後、昭和5年にこの地に移設された。

近代的な高層ビル群が、雨後の竹の子のように建設されつつある名駅地区・笹島地区の中にあって、明治の香りを漂わせる 「向野橋」 は、一種の異彩を放っている。アーチとは呼べない角ばった鉄骨が、現代のものに比べて細くて華奢な感じがする。細部を見ても、鉄板の組み合わせやリベットによる接合など、人の手づくりが感じられて、どこか懐かしい雰囲気を味わわせてくれる。
平成23年に名古屋市の 「認定地域建造物資産」 に指定された。また昨年 (平成28年) には、「土木学会選奨の土木遺産」 に認められた。その理由は、“明治期に架けられた当時最大スパンの典型的米国製トラスが、昭和期に移設転用されて、今なお利用されている希少な例である″ というものである。いつまでも保存・利用してもらいたい、正に 「土木文化」 だと思う。

このトラス部分の方は、もともと明治32年 (1899) に、京都鉄道により 「保津川橋梁」 として保津川に架けられたものである。米国A&Pロバート社が製造したもので、架橋当時は日本最長であったという。幾多の変遷があった後、昭和5年にこの地に移設された。

近代的な高層ビル群が、雨後の竹の子のように建設されつつある名駅地区・笹島地区の中にあって、明治の香りを漂わせる 「向野橋」 は、一種の異彩を放っている。アーチとは呼べない角ばった鉄骨が、現代のものに比べて細くて華奢な感じがする。細部を見ても、鉄板の組み合わせやリベットによる接合など、人の手づくりが感じられて、どこか懐かしい雰囲気を味わわせてくれる。
平成23年に名古屋市の 「認定地域建造物資産」 に指定された。また昨年 (平成28年) には、「土木学会選奨の土木遺産」 に認められた。その理由は、“明治期に架けられた当時最大スパンの典型的米国製トラスが、昭和期に移設転用されて、今なお利用されている希少な例である″ というものである。いつまでも保存・利用してもらいたい、正に 「土木文化」 だと思う。

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