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四日市港の末広橋梁

 明治43年から始まった四日市港修築事業では、埋立てにより末広町と千歳町が出来上がった。その間の水面が千歳運河である。大型船から積み替えられた貨物が、艀 (はしけ) などによりこの運河を行き来した。今も運河の両岸に倉庫が建ち並び、浮き桟橋も設置されている。
 千歳町へは、国鉄線 (JR線) からの引込み線が走っている。この線路が千歳運河を跨ぐのが、「末広橋梁」 である。艀を通すために跳開式の可動橋になっているが、常に跳ね上がった状態で船を通し、列車が来たときだけ橋を降ろすシステムである。下左の写真は運河側から、下右は線路側から見た末広橋梁である。

末広橋梁G

 末広橋梁は、昭和6年 (1931) に架橋されていて、現役としては最古の鉄道可動橋である。全長58m、幅員4mで、全体は5連の桁により構成されている。中央の桁が、第2橋脚の上に建てられた門型鉄柱に、ワイヤーにより跳ね上げられる構造である。第1橋脚の上に小さな小屋があり、この中にいる人により操作される。
 設計は、橋梁コンサルタントとして草分け的存在である山本卯太郎によるものであり、橋梁技術史上も貴重な存在である。また、四日市港の発展の中で、陸上輸送と運河船運が拮抗していた時代状況を物語る土木構造物としても重要な遺産である。現在、国の重要文化財に指定されており、経済産業省からは 「近代化産業遺産」 に認定されている。

末広橋梁マップ
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:「園長さんのガーデンライフ」
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