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隼人池のイヌナシ
名古屋市昭和区の杁中と八事の間に 「隼人池」 という池があり、周囲を含めて公園になっている。この池は、犬山城主・成瀬正虎が正保3年 (1646) に開発した藤成新田への灌漑を目的に造られたものである。池の名前は、正虎の官位が 「隼人正」 であったことに由来する。
池の水は、壇渓付近に樋 (とい) を架けて山崎川を空中で横断し、藤成新田に運ばれていたという。成瀬隼人正正虎は犬山城主であるが、尾張藩の 「附家老」 でもある。附家老とは、幕府から分家に監督として添えられた家老職のことである。

隼人池の東南隣に宝珠院というお寺があり、その門に蓋い被さるようにイヌナシ (マメナシともいう) の大木が生えている。この地はかつて、隼人池に連なる湿地帯であったことから、水湿地に分布するイヌナシが自生していたものと思われる。
イヌナシは、日本では東海地方にのみ自生する野生のナシで、分類学的にも貴重な種である。明治35年に三重県で発見され、牧野富太郎博士が鑑定した結果、新種であることが認められた。分布地が限られていることから、現在の個体数は500ほどと推定されており、絶滅危惧種に指定されている。

池の水は、壇渓付近に樋 (とい) を架けて山崎川を空中で横断し、藤成新田に運ばれていたという。成瀬隼人正正虎は犬山城主であるが、尾張藩の 「附家老」 でもある。附家老とは、幕府から分家に監督として添えられた家老職のことである。

隼人池の東南隣に宝珠院というお寺があり、その門に蓋い被さるようにイヌナシ (マメナシともいう) の大木が生えている。この地はかつて、隼人池に連なる湿地帯であったことから、水湿地に分布するイヌナシが自生していたものと思われる。
イヌナシは、日本では東海地方にのみ自生する野生のナシで、分類学的にも貴重な種である。明治35年に三重県で発見され、牧野富太郎博士が鑑定した結果、新種であることが認められた。分布地が限られていることから、現在の個体数は500ほどと推定されており、絶滅危惧種に指定されている。

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