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薩埵峠(さった峠)
「さった峠」 は、東海道53次の由比宿と興津宿の間に位置する。さった山の標高は100mほどに過ぎないが海岸いっぱいに迫り出しており、旅人は急な坂道を難儀して越えていった。歌川広重の浮世絵には、厳しい崖の道を歩く人々と、駿河湾の向うに望む富士山が描かれている。
明治になって国鉄の東海道本線が計画されるが、山裾の海岸に敷設せざるを得なかった。国道1号線も、線路に沿って走っている。戦後の東名高速道路は、岸辺に余地がないので海中にはみ出す形で建設された。掘削技術の進歩した近年は、東海道新幹線も新東名高速道路もトンネルによりこの山を通過している。

自然環境の厳しい場所には、美しい景色のところが多い。さった峠からの富士山は、息を呑むほど美しく、広重は見事にそれを描いている。東名高速道路のPR写真もまさに峠から撮影したもので、東京・名古屋間で最も魅力的な1枚になっている。
しかし厳しい自然は、災害とも表裏一体である。この崖は地質的に脆弱であり、古くから地すべりの発生する場所としても知られていた。日本の最も重要な交通路がひしめくこの地に、大雨や地震による崩壊が発生するのは何としても避ける必要がある。現在、国による大規模な対策事業が展開されている。

明治になって国鉄の東海道本線が計画されるが、山裾の海岸に敷設せざるを得なかった。国道1号線も、線路に沿って走っている。戦後の東名高速道路は、岸辺に余地がないので海中にはみ出す形で建設された。掘削技術の進歩した近年は、東海道新幹線も新東名高速道路もトンネルによりこの山を通過している。

自然環境の厳しい場所には、美しい景色のところが多い。さった峠からの富士山は、息を呑むほど美しく、広重は見事にそれを描いている。東名高速道路のPR写真もまさに峠から撮影したもので、東京・名古屋間で最も魅力的な1枚になっている。
しかし厳しい自然は、災害とも表裏一体である。この崖は地質的に脆弱であり、古くから地すべりの発生する場所としても知られていた。日本の最も重要な交通路がひしめくこの地に、大雨や地震による崩壊が発生するのは何としても避ける必要がある。現在、国による大規模な対策事業が展開されている。

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