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新城・作手の分水点

 三河の中央地点、作手(平成17年までは作手村、現在は合併して新城市)に2本の川が流れている。ところが、名前はどちらも「巴川」である。西に向かう方は矢作川につながって、豊田・西尾方面へと流れていく。東へ向かった流れは、豊川に注いで豊橋に至る。
 作手盆地の中央あたりに不思議な標柱が建っていて、「分水点」と記されている。普通、「分水嶺」という言葉はよく耳にする。山の稜線を境に、右は日本海へ、左は太平洋に別れるなどの「嶺(みね)」である。しかし、ここは平らな田圃の真ん中にある。ここで流れが左右に分かれるとは不思議な光景である。

作手分水嶺マップ

 作手盆地は標高550mの高原で、周りを700~800mの山々、本宮山・竜頭山・巴山などに囲まれている。太古にあった大きな湖が干上がって、広大な湿地に化したのだという説がある。少なくとも荘園時代から、水田があったともいわれている。
 東へ流れる巴川のほとりに旭小学校の跡地があり、そこに大きなイチョウの木があって根元に看板が立っていた。とても珍しいもので、「オハツキイチョウ」と呼ばれる変種である。“お葉付き”の意で、葉の先端に「おしべ」と同様のヤク(葯=花粉をつくる)が付いているのである。雄の木では全国に2例しかない貴重な木だとの説明が書かれていた。

作手分水嶺G
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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建設・補償コンサルタント

プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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