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新野のハナノキ自生地

 ハナノキは、恵那山山麓(愛知・岐阜・長野の県境)の湿地帯にのみ、ごくまれに自生するカエデ科の落葉樹である。非常に貴重な植物であり、早春の花や新緑・秋の紅葉が美しいことから、愛知県の「県木」に指定されている。
 長野県の南端・阿南町の新野地区、国道151号の道路わきに溜池があり、その上流部の湿気の多い谷部にハナノキの自生地がある。最も大きな木の根元に立派な石柱が立っていて「天然記念物坦開村花ノ木自生地」と刻まれている。坦開村(あさげむら)は、この地の旧名である。

新野のハナノキ マップ

 ハナノキは雌雄異株の植物で、どちらも細かい赤い花が木全体にビッシリと咲くが、雄の木には実がつかない。写真の大木は雌の木で、まだ若い実が着いていた。この羽根のある種が周りに飛び散り、一帯にハナノキ林が成立したのであろう。
 この木には、もうひとつ珍しい事柄があります。日本の自生地は限定されているのに、アメリカにごく近縁の「アメリカハナノキ」という種類が生えているのです。このように、同種の植物が飛び離れて分布する現象は「隔離分布」と呼ばれて不思議がられています。

新野ハナノキG

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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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