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市代吊橋と奥大井湖上駅

 アプトいちしろ駅は、「大井川ダム」のつくるダム湖の脇にある。大井川ダムとは立派な名前であるが、大きさは長さ約66m、高さ33m、湛水面積13haとけっして大きなダムではない。それは完成が昭和11年であり、大井川本流では早期にできたダムであることからの命名であろう。
 このダム湖に、吊り橋としては不釣合いなほど頑丈そうな橋がある。「市代吊橋」という。大井川ダム建設に伴い、木材流送を補償するための鉄道用に建設されたものである。型式はサスペンショントラス、長さ約107m、8トンまでの加重に耐えることができる。昭和11年の完成以来、若干の改造は行なわれたがほとんど元通りで、鉄道用の吊り橋の構造を残す貴重な産業遺産である。

市代吊橋G

 その上流の長島ダムは、蛇行の多い地形に建設されたので、ダム湖の形も複雑に曲がりくねっている。このあたりの地名をとって「接岨湖」と呼ぶ。井川線が一旦左岸に渡り、すぐにまた右岸に戻る橋がある。この2つの橋梁(奥大井レインボーブリッジ)は、接岨湖に突き出た細長い半島に橋台を置いていて、そこが駅になっている。
 まるで湖の上に乗っているように見えることから「奥大井湖上駅」という。駅といっても周辺に民家はなく、利用者は全員観光客である。上流側に併設されている歩道を渡ると、接岨峡温泉まで続くウォーキングコースになっている。まさに「秘境駅」と呼ぶに相応しい。

市代吊橋マップ
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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