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大山田湖(古琵琶湖)湖底の足跡遺跡

 三重県西部の山に囲まれた伊賀市や名張市一帯は、上野盆地あるいは伊賀盆地と呼ぶ。この地形は、400万年前は大山田湖(古琵琶湖)の底だったという。湖は形を変え、位置を変えて40~50万年前に今の琵琶湖になった。濃尾平野や伊勢湾が、大昔「東海湖」だったのと同様であろうか。
 西へ流れる「服部川」の川沿いに「せせらぎ運動公園」がある。その一角に湖だったことを証明する遺跡が発見された。ゾウやワニの足跡化石である。平成5年(1993)の台風14号により川床が浸食され、今まで土に埋もれていた化石が表面に現れたのである。

ゾウの足跡マップ

 広場と広場の間に疎林があり、芝草の中に100㎡くらいの硬い岩盤が露出しており、そこに円形やモミジ型の窪みがある。直径60cmほどで深い窪みはゾウの足跡である。年代から、ステゴドンの仲間で「シンシュゾウ」のものと推定されている。
 小さくて鳥の足跡のような窪みはワニが歩いた痕跡と考えられている。尻尾を引きずった跡も見ることができる。「大山田湖」の周辺に水を飲みに来たゾウなどの動物や、それを狙うワニが歩き回っていた様子を彷彿とさせる。当時は今より暖かい亜熱帯性の気候であったことも知ることができる。


季節通信84栗拾い


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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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