fc2ブログ

Entries

閑話「古墳」その4

 志段味大塚古墳の後円部墳丘頂部や中腹、前方部や造り出し部の上にたくさんの埴輪が並べられている(発掘された現物の複製品)。鶏形や水鳥形、大きな甕や皿のような形のものもある。ミュージアムには、巫女の姿や馬の頭部、家の形をした埴輪も展示してあった。
 この古墳からの出土ではないけれど、人の形をした埴輪から推定した当時の服装を描いたパネルが展示されている。「えらい人」「武人」「庶民」などである。さらに、等身大の模型があった。鎧を着て刀をかざした「王」の姿である。

埴輪と副葬品

 この展示を見て、私は自分の古代史観に自信をもった。「庶民」は弥生の稲作農民(紀元前3世紀~紀元後3世紀に渡来)であり、「えらい人」や「武人」は新たに(4世紀以降)に渡って来た武族集団であると。馬上の「王」は、志段味に君臨した支配者であり、古墳に埋葬された人であろう。
 木棺の中からは多くの副葬品が見つかっている。当時の最先端と思われる武器や甲冑、馬具や金色の金具で飾られた帯、鈴のついた鏡などである。これら優れた副葬品からみると、庄内川流域の有力首長であったこの王は、ヤマト王権と深い関係があったものと考えられている。

服装

関連記事

コメント

コメントの投稿

コメント

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://chubu-fukken.com/tb.php/682-3f6ef9b9
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
▲ページトップ

Appendix

カレンダー

09 | 2023/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

ブログを始めるに当って

 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

コンパクト月別アーカイブ

最新記事

         

建設・補償コンサルタント

プロフィール

FC2USER480348EQK

Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
FC2ブログへようこそ!

最新トラックバック

        

検索フォーム

QRコード

QR
▲ページトップ