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能登西海岸 滝ノ澗の石積み

 福浦灯台を見たあとで海岸に沿って走っていると、家々の隙間から不思議な景色が見える。豪壮な住宅 (別荘?) の石垣が、とても美しいのだ。近寄って見ようと思うのだが、細い道が迷路のようになっているので、到着するのにかなりの時間がかかった。

能登石積み3

 六角形の白い切石が、目地の隙間に剃刀の刃も入らぬほどの精緻さで積み上げられている。さらに、少し膨らみのある “おもて面” が、何ともいえない優しい雰囲気を醸し出しているのだ。石の一つに、制作の年月と石工の名前が掘り込んである。よほど精魂込めて造ったのであろうし、また誇りにも思っているのであろう。

能登石積み5

 石積みの上、住宅の庭と思しき広場に立派な石碑が立っていて、この石垣建設の由来が記してある。それによると 「滝ノ澗・玉藻前」 との表題があり、以下次のような文章である。「明治のはじめ、帆船で遠く樺太島へ航行、サケ・マス漁場を開拓した二津屋水野彌平が、明治・大正の二代にわたって築いた石垣から海を眺める・・・」 
 ちなみに、この石積みのことは、観光案内書にも記載が無く、帰ってからネットで調べても見当たらなかった。

能登石積みマップ
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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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建設・補償コンサルタント

プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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