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忠節用水第2樋門と御手洗池

 忠節用水は、金華山山麓の鏡岩に取り入れ口をもつ農業用水である。江戸時代からすでにあったと言われている。水量調節や洪水時の締め切りのための樋門が5か所あるという。現在の第2樋門は、昭和8年(1933)に建てられたものである。
 樋門本体は鉄筋コンクリート製、上部にある制御室は煉瓦造りである。水門の壁は、玉石張りであるが、前回掲載した「鏡岩水源地」の建物(昭和5年)とよく似て、長良川の川原石が埋め込まれている。同じ設計者によるものだろうか?ゲートは平成4年に取り換えられた。

忠節樋門I

忠節樋門H

 金華山南麓の忠節用水沿いには、いろいろな施設が立地している。鏡岩水源地の隣には護国神社がある。岐阜公園の南端も伸びていて、中国風の「日中友好庭園」がある。「金華山トンネル」のある国道256号で隔てられているが、螺旋階段のある歩道橋で本園とつながっている。
 中国庭園に接して高い岩壁があり、ここに一条の滝が流れている。滝壺の池を「御手洗池(みたらしいけ)」という。山の裏側には昔「伊奈波神社」があり、この池で手を洗って参拝したことからこの名がついた。関ヶ原合戦で石田方の岐阜城は落城した。その時、奥女中らはこの池に投身したという。

忠節樋門G

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 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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