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東山植物園の温室

 東山植物園の温室は、昭和12年(1937)の植物園開園当初から公開されてきました。建設から80年近く経って、鉄骨の腐食など老朽化が目立ってきましたので、平成26年(2014)から解体工事を始め、昨年の春(2021)復元工事を完成しました。この間、7年かかりました。
 この温室は、国内の温室としては最も古く、全熔接による鉄骨造りの貴重な建物として、2006年に国の重要文化財に指定されました。今回、温室の前庭も以前と同じデザインで整備されました。さらに、池が水鏡のように改良されましたので「逆さ温室」も見ることができます。

温室G

 これまでの84年間は、けっして平穏だったわけではありません。戦争時の爆撃では、ガラスが吹き飛んだと言いますし、伊勢湾台風のときにも大きな被害を受けました。昭和40年代の温室建設ブームで各地に大規模な温室が建設される中、もっと大きな温室に建替えるべきという声もありました。その度に、この温室を愛する植物園関係者は肝を冷やしました。しかし、重要文化財になった今は、もうその心配はありません。
 この温室の美しいシンメトリーなデザインは、独自のものではなく、欧米にそのルーツがあります。そのいくつかをご紹介しましょう。
◆世界一古く、コレクションも多いロンドン「キューガーデン」の「パームハウス」(左下)。
◆ニューヨークの「ブルックリン植物園」(右上)は、池の形まで似ているのでビックリしました。
◆アイルランドの「ダブリン植物園」(右下)にも、繊細で美しい温室がありました。

温室H

 令和4年(2022)最初のブログ発信です。ガラス張りで明るく、太陽の光を受けて温かい「東山植物園の温室」から始めました。今年こそコロナを克服して、希望溢れる年にしたいものです。
 

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ブログを始めるに当って

 私ども「中部復建」は、戦後から一貫して土木施設の計画設計に携わってきました。地域の皆さんに、より身近に土木を感じて頂きたく先人が残してくれた土木遺産等を訪ね歩き≪中部の『土木文化』見てある記≫として、皆さんに紹介していきたいと思い、このブログを発信する事としました。  

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プロフィール

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Author:FC2USER480348EQK
森 田 高 尚
昭和21年6月 半田市生まれ
平成12年 東山植物園長
平成17年 名古屋市緑地部長
平成19年 中電ブルーボネット園長
平成24年 中部復建技術顧問
技術士:(建設部門・環境部門)
公園管理運営士 
著書:『園長さんのガーデンライフ』
監修:『世界一うつくしい植物園』
 (著者:木谷美咲)
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