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賤母発電所と對鶴橋
「落合ダム」のさらに4kmほど上流に「賤母(しずも)発電所」がある。最大出力は1万6300kw、型式は「ダム水路式発電所」であり、取水は2kmほど上流の山口ダム(昭和32年完成)である。このダムは、高さ約39m・長さ約180mで、賤母発電所近くにある「山口発電所」にも水を送っている。
賤母発電所は大正8年(1919)に完成した。当初は、山口ダムよりさらに上流に取水堰(高さ約7m・長さ約105m)を設け、約5000mもの水路で導水していた。導水路を流れた水は、発電所上部の水槽に蓄えられ、そこから4本の鉄管で水を落として4基の水車発電機を回すのである。

発電所建設計画が進められた大正5年ごろには、周辺町村に大きな騒動が発生したという。水利権・漁業権・景観の問題それに木材筏流しの問題などである。電力王と呼ばれた福沢桃介は、そのような難題を解決する力があったのであろう。
對鶴橋は、発電所建設資材を運搬するため大正8年に架橋された。長さ約111m・幅員2.5m、トラス補強をされた木製吊り橋である。発電所の下流辺りを探してみたが見当たらない(写真の黄色点線の位置・JR中央線鉄橋の手前)。帰宅後、ネットで調べると数年前に解体撤去されたとある。姿形は前回掲載した「村瀬橋」や「桃介橋」(2013・10・20参照)に似ていたという。


賤母発電所は大正8年(1919)に完成した。当初は、山口ダムよりさらに上流に取水堰(高さ約7m・長さ約105m)を設け、約5000mもの水路で導水していた。導水路を流れた水は、発電所上部の水槽に蓄えられ、そこから4本の鉄管で水を落として4基の水車発電機を回すのである。

発電所建設計画が進められた大正5年ごろには、周辺町村に大きな騒動が発生したという。水利権・漁業権・景観の問題それに木材筏流しの問題などである。電力王と呼ばれた福沢桃介は、そのような難題を解決する力があったのであろう。
對鶴橋は、発電所建設資材を運搬するため大正8年に架橋された。長さ約111m・幅員2.5m、トラス補強をされた木製吊り橋である。発電所の下流辺りを探してみたが見当たらない(写真の黄色点線の位置・JR中央線鉄橋の手前)。帰宅後、ネットで調べると数年前に解体撤去されたとある。姿形は前回掲載した「村瀬橋」や「桃介橋」(2013・10・20参照)に似ていたという。


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